今回は“子供の鼻づまり、いびきの原因がアデノイドと言われました。アデノイドってなんですか?”ということについて書きたいと思います。
子供の鼻づまりの原因としては、代表的なものとして、アレルギー性鼻炎や小児副鼻腔炎などがあります。
いびきの原因としてはこれらに加えて口蓋扁桃肥大(いわゆる扁桃腺の肥大と言われるもの)があります。
さらに、アデノイドと言う部分が肥大することで鼻づまりやいびきの原因となる事があります。
アデノイドとは何かと言いますと、鼻の奥にある、のどの上の部分を指し、リンパ組織の一つです。
リンパ組織とは細菌やウイルスが入ってきたときに防御の役割として免疫反応を起こす場所です。
一般に扁桃腺と呼ばれる口蓋扁桃と同じような役割をしていて、咽頭扁桃とも呼ばれます。
このアデノイドが肥大するとアデノイド肥大と言い、アデノイドが大きくなりすぎると、鼻の後ろの部分が狭くなるため、鼻がつまったり、いびきが大きくなったり、ひどい場合には睡眠時無呼吸症候群を発症します。
また、滲出性中耳炎と言って中耳内に水が慢性的にたまって聞こえが悪くなる病気も発症しやすくなります。
アデノイドは鼻の奥にあるので、通常は口を開けても見えません。
そのため内視鏡かレントゲン写真を撮って確認します。
アデノイドは生まれたときは小さく、6~7歳をピークに生理的に最も大きくなり、その後縮んでいきます。
感染があるとさらに肥大します。
この間症状がある場合は治療を検討します。
治療は、アデノイドの炎症で肥大している可能性もあり、まずは保存的に抗生物質や消炎剤、鼻処置などで治療します。
それでも改善ない場合は全身麻酔下の手術による切除を検討しますので、かかりつけの耳鼻咽喉科医にご相談ください。
以上“子供の鼻づまり、いびきの原因がアデノイドと言われました。アデノイドってなんですか?”ということについて書きました。皆さんのご参考になれば幸いです。